コータ「それでサトシ、大阪はどうだった?」
サトシ「みんないい人たちでとても楽しかったよ、そのまま残りたかったくらい。うちの家族も大阪に慣れてしまっていたし。みんなは?」
サトシは皆、入社以来、みんながキャラが同じであることを感じています。今日もエミーが仕切り、予約など裏仕事はさくら、そしてコータはめんどくさそうに言われるまま。
サトシ「そういえば、入り口にあったけどここ、日本酒が100種類もあるんだってね、まさか、俺のために選んでくれた?」
すると、さくらが言いました。
さくら「とーぜん(当然)!、でも、4人のため。4人の好み、すべて揃うのここだから」
この4人は全員お酒好きです。しかし4人とも飲み方が違っていました。
リーダーのエミーはレアものを中心に注文します。さくらは、日本酒はあまり好きではないので、ここでは梅酒を飲みます。サトシはお酒なら何でも好きで、いろんな銘柄を楽しみたいタイプ。そしてコータは銘柄には全く関心がなく、
コータ「100種類ってさ、なんか俺には恐怖」
エミー「なんで?いろんなのが飲めていいじゃない」
サトシも同様に聞き返します。
コータ「なんかさ、俺みたいなのが来ちゃっていいんだろうか?て・・・」
すると、サトシが言います。
サトシ「でも、お酒も好きなんだろ?ここのメニューにさ、ちょっとした選び方が書いてあるじゃない。これ、面白いよ」
コータ「そうはいってもさ、俺みたいなのからすれば、5,6種類あればいいかな」
すると、エミーは自分自身がこだわりのあるお酒を選ぶので、コータのその言い方をつまらなく感じます。しかし、そうは言うもの、つまらないと思う人がいるのも事実です。
エミー「いや、コータが普通かもしれない。」
エミーからすればコータは考える前に動いてしまう人。しかし、時折、ポツリと自分以上に的を得たことを言う人、つまり、勘がいい、そんな印象でした。
ちょっと間をおいて、サトシが言います。
サトシ「じゃあ、アマゾンみたいなのは何故?。昔から、ロングテールとか言ってたけど。俺は100種類あった方が楽しいけどな。入口の立て看板見た時からもう、ワクワクしたよ」
コータ「うーん、興味ないな」
サトシ「そう?面白いじゃない」
エミー「あっ、さくら、ちょっとメモして!、忘れちゃうから」
するとさくらはコータの方を見ながら「ほらね」と言っています。それから、言葉には出さなくても「こうやって私をこき使う」というのが聞こえてきます。しかし、さくらはそういうエミーから言われることを楽しんでもいるようでした。
エミー「さくら、忘れないうちに、『ビギナーコンテンツ』・・・、そう、うちの会社にはこれが無いのよ・・・」
少し間を置いて、コータが言いました。
コータ「はぁ?、ビギナーコンテンツ?そんなもん、すでにあるじゃない、商品サンプルとか。ちゃん取引先に持って行っているさ。時々マーケは使えないもの作るから、こっちで勝手に作ってもいるけど」
「取引先・・・」エミーはコータのこの言葉が引っ掛かりました。エミーからすると、お客様とは一般消費者のことだからです。しかしコータのその「取引先」という言葉には、まるで消費者という視点が無いようでした。
エミー「そうではなくて、お客様、つまり、消費者からすると・・・」
それまでめんどくさそうだったコータの顔つきが変わり、営業としての誇りいっぱいで話しました。
コータ「何言ってんのエミー。うちはB to B企業でしょ。俺らが営業に行っているの、流通(量販店)なんだから。しかも取引先の8割は既存のお客!」
エミー「うーん・・・」
コータ「消費者にビギナーコンテンツって、広告とか、販促のことではないの?」
エミー「そうではないんだよね・・・」
いつもなら、マシンガンのように反論してくるのに、それ以上反論してこないエミーにコータは拍子抜けしたようでした。しかし、「あっ」と「うーん」は彼女の口癖みたいなものでもあり、何か考えていることは確かだ、とコータは思いました。
そしてスマホを操作中のさくらがポツリと言いました。
さくら「だからサトシが東京に呼ばれたの」
さて、事情通のさくらが示唆するものって果たして何でしょうか?
仕事の仲間などと、ディスカッション!
チャレンジ課題2
-
4人のお酒の飲み方は全然違うようです。あなたなら、どんな品揃えにしますか?それぞれ、たくさん揃えるものと、ちょっとだけ揃えるものと分類してみてください。
-
その際、あなたが「るる」の店主だった場合の揃え方、もし自分がお店を開くとした場合の揃え方を考えてみてください。
(正解はありません。自由な発想で考えてください)
日本酒 - ビール - 焼酎 - 泡盛 - ワイン - カクテル - ウィスキー(モルト)
リキュール - 梅酒・果実酒 - ソフトドリンク
チャレンジ課題3
なぜ、エミーはいきなり「ビギナーコンテンツ!」と思いついたのでしょうか?
チャレンジ課題4
-
B to Bとは何ですか?また、B to Cとは何ですか?
-
B to Bに向いたメディア、B to Cに向いたメディア、を以下の中から分類してください。(商品にもよるので、何か好きな商品をご自身で設定してください)
テレビ - ラジオ - 新聞 - 雑誌 - 折込チラシ - 交通広告 - ダイレクトハンド
ダイレクトメール - インターネット広告(リスティング) - インターネット広告(バナーなど)
Youtube - facebook - instagram - twitter
以下のお店にご協力いただきました
東京都港区6-13-6 赤坂キャステール 2F
03-6277-8846