読む時間が無い方は、色がついたところだけ拾い読みください。
問題:
人が無意識にしてしまう習性として、AとB、どちらが注意を得やすいと言えますか?
0. はじめに ~ 注意をしてくれないことにはどうにもならない。
ニューロ・テクニカは、脳科学 / ニューロマーケティングはDRM(ダイレクトマーケティング)と、とても親和性が高いと考えます。
そして、この注意という概念もそのひとつ。いや、これはDRM以前に、マーケティングの基本との合致ですね!そうです、注意で始まるのは、AIDMA(アイドマ)の法則!
そしてDRMでは、Response(見込客獲得)、Repeat(見込客の醸成)、Retention(顧客の維持)と、時系列に組まれ、レスポンスやオーダーの獲得を目指しますが、それを目指すにも、まずは注意をしてくれないことにはどうにもならないです。
ということで、今回はいかにして、注意を集めるか?ということについて考えてみます。
1. [問題] どちらを見てしまう?
さっそくですが、
単純に、つい見てしまうもの、ドキっと来るものはAとBどちらでしょうか?
A:
B:
2. [本日の本題] ボトムアップ注意
2-1. ボトムアップ注意の基本型
脳科学 / ニューロマーケティングでは、人は予期せぬ強い刺激、あるいは感情移入しやすいもの、生存や生殖を連想させるものに惹かれる、と言うことが分かっています。これを、ボトムアップ注意と言います。
Aは目、鼻、唇が対角線上にあるのが特徴ですね。さらに、この先にストーリーがありそうです。
対してBの方は目、鼻、唇の先が、必ずしも交わっていません。もちろん、人によって感じ方は様々ですが、Aの方がその先を考えてしまい、Bはそこでストーリーが終わってしまいまそうです。
2-2. 理想を言うのであれば
Aにはストーリーがありそう、と説明しましたが、とすると、Aの写真の先にあるものは、こんな感じでしょうか?
A-b:
最初からこれを出した方が、ドキっと来るのではないか、って?
もちろんそうです。ただ、いちおうビジネスなので、Aの写真で抑えておいた、というところです。
ところで、
このボトムアップ注意は、広告の黎明期と言われる頃から使われてもいました。サントリーの赤玉ポートワインのポスターは、ボトムアップ注意の好例とも言えます。朝ドラ「マッサン」でも、この広告が作られるシーンがありましたが、当時女性が肩を出す、というのは大変なことでした。
この強い刺激が、サントリーに強い関心をもたらしたわけです。リンク先をぜひご覧ください。
2-3. ボトムアップ注意は男女である必要はない
理屈は分かった。しかし、うちのビジネスで、こんなもの出せないよ・・・。
と思われた方もいらっしゃるかもしれません。
でも、ご心配なく!
ボトムアップ注意は何も、男女である必要はありません。
予期せぬもの、感情移入できるものであればいいわけです。
また、ボトムアップ注意にはいろんな方法があります。
では、それはどんなものがのか?はまた別の機会に。
3. コピーを加えてみる
写真だけではクリエイティブは完成しませんから、AとB、それぞれについて、今度はコピーを置いてみました。
脳科学的に言えば、感情移入されやすいものは注意を引くと言えますが、
DRM的にいえば、これはニーズ志向のコピーとも言えます。
ここでは、あたかも、ふたりが同意しているかのような、行動を促すようなコピーを置いてみました。
なお、このようにしてみると、A/Bテストは成立します。
A案:
B案:
4. まとめ
冒頭で示したように、レスポンスやオーダーを獲得するには、まずは注意されないことにはどうにもならないわけで、どうすれば注意を引きだすことができるのか?ボトムアップ注意について考えてみました。
DRMのクリエイティブでは、インパクトを好まない傾向があるように思います。CPOを意識するあまり、モデルを使うのも嫌がる。しかし、ここで挙げた写真はすべてレンポジです。Adobe Stockです。脳科学を知ることによって、こんな使い方のアイデアが浮かぶわけです。
今回は男女を例にしました。ここからまた、アイデアが噴出してしまうわけなのですが、そのアイデアとは何か?乞うご期待。
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シンプルに、輪郭だけ記載しております。
こちらは詳細な説明を含めて、賑やかに。
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